不動産用語解説

 

 

不動産の公正競争規約

不動産公正取引協議会

不動産公正取引協議会連合会

おとり広告

デメリット表示

間取りと畳の大きさ

不動産の所在地と住居番号

テラスハウスとタウンハウス

メゾネットタイプ

建物面積(広告上表示される面積)

電車・バス等の所要時間

築年数

宅地および建物

重要事項の説明義務

重要事項の不告知・不実告知の禁止

専有面積と専用面積

もぐり業者

媒介契約

売買契約

賃貸借契約

 

建物の構造 〜建築工法用語解説〜

 

不動産の表示に関する公正競争規約

(不動産の表示に関する公正競争及び不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約)
 不当景品類及び不当表示防止法に基づき公正取引委員会の認定を受けた、不動産業界における広告表示・景品類の提供の制限に関する自主規制基準。

 

不動産公正取引協議会

 全国9地区[北海道・東北・首都圏・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州]に事務所を有する事業者または事業者の団体をもって構成する。(広告代理店等も賛助会員として参加することができる。)
※(社)岩手県宅地建物取引業協会は東北地区不動産公正取引協議会の構成団体である。

 

不動産公正取引協議会連合会

 不当景品及び不当表示防止法に基づく不動産の表示に関する公正競争規約及び不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約を円滑、かつ効果的に運営する機関。全国9地区[北海道・東北・首都圏・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州]の不動産公正取引協議会をもって組織とする。事務局は(社)首都圏不動産公正取引協議会。

 

おとり広告

 広告した物件以外のものを購入するように仕向けるための客寄せ広告のこと。
1:実際には物件が存在しない架空広告
2:売却済みまたは他人の物件を無断で広告するもの
3:物件はあるが広告主がこれを販売する意思を持っていないもの
──等がある。いずれの場合も価格を著しく安く表示する傾向がある。なお、おとり広告は宅建業法第32条に違反するものとされ、また、不動産の表示に関する公正競争規約第14条により禁止されている。

 

デメリット表示

 不利益事項の表示。不動産の広告においては、広告に記載すると売主にとって不利となる事項であっても、それを知らないで購入した買主が不測の損害を被ることがないように、業者である売主は広告に一定の記載を義務付けられている。具体的には、不動産の表示に関する公正競争規約施工規則第3条等があげられる。たとえば、市街化調整区域内の開発許可を受けていない土地の場合は、市街化調整区域であるため宅地造成および建築物の建築が不可能である旨の表示。建基法第42条の接道義務違反宅地については、再建築不可または建築不可と表示することなど。
 また、分譲宅地、分譲住宅およびマンションのパンフレット等においては、販売しようとする物件について、
1:日照等の環境条件に影響を及ぼすおそれのある建物の建築またはまたは宅地の造成計画で自己の計画に係るものがあるときは、その旨とその規模
2:静かさ等の環境条件に影響を及ぼすおそれがあり、かつ、公表されている道路、鉄道の建設計画等の都市計画があるときは、その計画の存在
3:団地全体の区画配置図等を表示する場合で、その団地内に他人の所有地があるときはその旨及びその位置を明示しなければならない(分譲マンションの場合は1、2のみ)。

 

間取りと畳の大きさ

 間取りは、本来は建物の部屋の配置をいうが、宅建業者が建物の分譲等の広告をする場合には、建物の各室ごとの畳数(洋室等の場合には、壁芯面積を和室の基準寸法(1畳あたりの面積1.62平米以上としなければならない)により畳数に換算した数値)を明らかにしてその室数を表示することとされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条(23))。

 

不動産の所在地と住居番号

 不動産の所在地は、都道府県、郡、市、町村、字および地番で表示される。地番とは、土地を特定するために市、区、町、村、字またはこれに準ずる区域を地番区域とし、その区域ごとに起番して定められる番号をいう(不動産登記法施行令第1条、第2条)。ところで、不動産の地番は1筆ごとに定められるのであるが、その面積は大小さまざまであり、とくに、市街地においては1筆の土地に数個の建物が建てられたり、数筆の土地に1棟建物が建築されるなどして、その表示方法、訪問、配達等のさい混乱を生じ、不便を来たすこととなったので、昭和37年に「住居表示に関する法律」が制定され、不動産の所在、地番に関係なく住居番号を定めることができることとなった。住居番号は市街地にある住所、居所または事務所等の施設の所在する場所(住居)を表示するために、市町村内の町や字の区域を道路、鉄道等によって区画された地域(街区)内にある建物等につけられる番号等をいい、地番とは関わりなく定められる(住居表示に関する法律2条)。

 

テラスハウスとタウンハウス

 テラスハウスとは、住宅の建て方の一つで、長屋建て、連続建てともいわれ、各戸が土地に定着し、共用の界壁で順々に連続している住宅のことである。タウンハウスとは、接地型住宅団地のひとつの形態であって、住戸を集約化し、各住戸の専用使用する土地の面積を最小限にとどめ、それによって、オープン・スペース、コミュニティ施設用地を確保し、良好な住環境を団地全体で創出するものである。しかし、タウンハウス団地内の住宅はテラスハウスであることが多いため、テラスハウスのことをタウンハウスということもあるようであるが、この両者はもともと異なった意味を持つものである。なお、敷地(団地の敷地の全部あるいは一部)が共有となるか否かで区別し、共有であればタウンハウス、そうでなければテラスハウスと称することもある。

 

メゾネットタイプ

 マンションの2階建てと考えればわかりやすい。上下2層に分かれた住宅を1戸の住戸として用いる。ヨーロッパタイプの集合住宅の方法で、それぞれに専用の内階段がある。高級なマンションに多くとりいれられており、立体的に居住空間を使える。

 

 

建物面積(広告上表示される面積)

 不動産広告では、建物の面積は延べ床面積で表示され、建築面積は表示されない。したがって、バルコニー、ベランダ等の面積は含まれないが、地下室は含まれる。なお、建築物の面積の算定方法は、区分所有建物(マンション等)を除き、建築基準法上(建基法施行令第2条第2号)も不動産登記法上(不登記法施行令第8条)も壁芯計算(壁の中心線で囲まれた部分の面積)によっているのであるが、一棟の建物を区分した建物(区分所有建物)については、建築基準法が壁芯計算によるのに対して、不動産登記法上では壁その他の区画の内側の線で囲まれた部分の面積(内のり面積)で登記されることとなっている。したがって、マンションの分譲広告では、「専有面積が壁芯面積である旨および登記面積にはこの面積より少ない旨」をパンフレット等に表示しなければならない(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第2条)が、中古マンションの広告については、内のり面積で表示することができる。

 

電車・バス等の所要時間

 不動産の表示規約では、電車、バス等の所要時間は、次の基準により表示すること。(同規約第15条7号)
ア:起点及び着点とした駅又は停留所の名称を明らかにすること。この場合において、鉄道、都市モノレール又は路面電車の最寄駅(停留所)からバスを利用する場合であって、物件の最寄りの停留所までのバスの所要時間を表示するときは、停留所の名称を省略することができる。
イ:乗換えを要するときはその旨を明らかにすること。
ウ:特急、急行等の種別を明らかにすること。
エ:通勤時の所要時間が平常時の所要時間を著しく超えるときは、通勤時の所要時間を表示すること。この場合において、平常時の所要時間をその旨を明らかにして併記することができる。
オ:通勤時に利用することができない電車、バス等の交通機関による所要時間を表示してはならない。ただし、通勤時に運行されているものの所要時間と併せて表示し、かつ、当該電車等が通勤時には運行されない旨を明示する場合は、この限りでない。

 

築年数

 建築経過年数の略称のこと。築年数は、購入者にとって購入意思に影響する事項とされている。一般に築年数により、建物の外観、傷み具合等が違ったりするので、物件価格に影響を及ぼすからである。表示規約では、建築年月を表示することが義務付けられており、「昭和○○年○月建築」等と記載することになっている。また、物件の築年数を調査する場合、どの資料に基づくべきかが重要であるが、通常、建物登記簿謄本の表題部に記載された「登記原因および日付」の年月日をその根拠にすることにしている。この年月日は、原則として、建築工事請負人が発行した工事完了引渡証明に基づき記載されることになっている。

 

宅地および建物

 宅建業法は宅地および建物の取引を適用対象としており、その範囲を宅地については、第2条1号で、
1:建物の敷地に供せられる土地、および
2:用途地域内の土地(ただし、道路、公園、河川、公共の用に供する広場および水路の敷地に供せられている土地を除く)と定義されている。
 1は、土地の現況いかんを問わず、宅地化される目的で取引される土地を含むと解されている。2については、用途地域内の土地は、その現況が建物の敷地でなくとも、遠からず建物の敷地の用に供される蓋然性が高いため、本法の適用対象となる宅地としたものである。ただし、駐車場の区画の賃貸に関しては、用途地域内であっても、適用対象外とされている。
 なお、宅地については、宅地造成等規正法、土地区画整理法、不動産登記法において、これと異なる定義を置いているので留意する必要がある。また、建物には宅建業法で特段の定義はないが、第2条2号で建物の一部(例/アパートの一室)を含むと規定している。

 

重要事項の説明義務

 宅建業者は、宅地建物取引に際し、売買、交換もしくは貸借の相手方、もしくは代理を依頼した者、またはその媒介に係る取引の各当事者(以下「相手方等」という)に対して契約が成立するまでに、そのものが取得し、または借りようとしている宅地建物に関する一定の事項、すなわち私法上、公法上の権利関係・取引条件等について書面(重要事項説明書)を交付して、宅地建物か取引主任者から説明をさせなければならない。(宅建業法第35条)。なお、宅地建物取引主任者は当該書面に記名押印をするとともに、説明をするときは、相手方等に対して、宅地建物取引主任者証を提示しなければならない。

 

重要事項の不告知・不実告知の禁止

 宅建業者は、その業務に関して、宅建業者の相手方等に対し、重要な事項について故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為をしてはならない(宅建業法第47条1号)。重要な事項というのは、取引の相手方等にとって、その意思を左右するような重大な利害関係のある事項のことである。たとえば、取引の対象となっている土地や建物に、第三者の権利が設定されている場合、宅建業者がこれを故意に告げなかったり、あるいは虚偽の事実を告げたりすることを禁止したものである。

 

専有面積と専用面積

 専有面積とは、分譲マンション等の区分建物の専有部分(区分所有権の目的となる建物の部分)の面積をいうが、この専有面積に共用部分のうち特定の部分を特定の区分所有者に専用的に使用させる部分(バルコニー・扉付きのポーチ状になった廊下の一部等の専用の使用部分)の面積を加えた面積のことを専用面積ということがある。しかし、表示規約では専有面積と専用使用部分の面積を分けて表示すべきこととし、専用面積による表示は禁止している。なお、専有面積の算出法には壁芯計算と、登記簿に記載される内法計算の2つがある。

 

もぐり業者

 法令の網をくぐって宅地建物取引業を営もうとする者。
 宅地建物取引業を営もうとする場合には、宅建業法に基づく免許を受けてからでないと営業できないが、その免許を受けずに営業する者をいう。

 

 

媒介契約

 宅地または建物の売買、交換または賃貸のなかだち(とりもち)を宅建業者に依頼する契約のことをいう。宅地または建物の売買または交換等をしようとする場合、自分の希望する条件(価額、引渡し時期等)に合った適当な相手方を、広い範囲から探し出すことは極めて困難である。そこでこれらの取引をする際に、両者の間をとりもつことを専門としている宅建業者に、取引の相手方を探すよう依頼することになる。このときの依頼契約を媒介契約という。
 宅建業者は、宅地または建物の売買または交換に関する媒介契約を締結したときは、後日、媒介契約の存否、内容、報酬等をめぐって紛争等の生ずるのを防止するため、遅滞なく、一定の契約内容を記載した書面を作成し(媒介契約の書面化)、依頼者に交付することが義務付けられている(宅建業法第34条の2)。
 なお、媒介契約は、
1:依頼者が他の宅建業者に重ねて依頼することができる一般媒介契約(明示型と非明示型がある)
2:依頼者が他の宅建業者に重ねて依頼することができない専任媒介契約
3:依頼者が依頼をした宅建業者が探索した相手方以外の者と売買または交換の契約を締結することができない専属専任媒介契約

がある。

 

売買契約

 当事者の一方が財産権を相手方に移転することを約束し、相手方がその代金を支払うことを約束する契約をいう(民法555条下)。賃貸借とともに、不動産取引において最も重要な役割を営む契約のひとつである。
 不動産の売買では、売主は目的物を引き渡したり、所有権移転登記や農地売買で必要な知事に対する許可の申請等に協力する義務を負う。買主は代金を支払う義務を負うが、通常の売買契約では売主から所有権移転登記、およびその引渡しを受けるのと引き換えに支払うこととなり、またそのように約束されている。
 なお、宅地建物の割賦販売等については、宅建業法、積立式宅地建物販売業法により、いわゆる消費者保護のための規制が加えられている。

 

賃貸借契約

 甲が乙に目的物を使用収益させ、乙が甲に賃料を支払う契約をいう(民法601条)。民法は、貸衣装やレンタカーなどのような動産の賃貸借と土地建物のそれとの区別を殆ど考えないで規定したが、建物保有を目的とする土地の賃貸借では、長期の契約期間を必要とするので、借地借家法第3条は存続期間を30年と定めた。
 また、民法上は、土地または建物の賃借権は、それを登記しないと第三者に対抗することはできないが、借地借家法第10条1項は、借地上の建物の保存登記をすれば借地権を、同法第31条1項は、建物の引渡しがあれば、借家権を第三者に対抗することができるものとした。